DIGIT通信journal

DiGiT通信Vol.55 -イスラエルの訪問先が決まりました-

2019.11.20

 

第55回「イスラエルに出向きます」

11月22日からのイスラエルですが、かなり盛りだくさんの内容になりそうです。主な訪問先は、イスラエル経済省、イスラエルイノベーション庁(経団連の方々と合流)、イスラエル保健省、Sheba病院(データ活用で有名な病院)、aMoon(運用残高1000億円以上のベンチャーキャピタル)、大使公邸レセプション、イスラエル政府機関とのヘルスケア関連実務者会議、Qure(運用残高1000億円以上のベンチャーキャピタル)、スタートアップ支援NPO、医療診断データ保持機関、デジタルヘルスナウ(展示会)等にお伺いすることになりました。盛りだくさんの内容ですが、ヘルスケアに多くの注目が集まっている時代背景を表しているのだと思われます。

そこで、12月になりますが、当社に関わりのある皆さんにも、これらの情報を「セミナー」としてシェアさせていただければと存じます。追って詳細をご案内いたします、年末のお忙しい時期とは思いますが、「あのイスラエルでこんなことが」というネタを探して参ります。是非ご参加くださいませ。

さて、先見経済からの転載4回目です。少し長くなりますが、GDPの国際比較もありますので、是非ご覧くださいませ。

(ア)バブル崩壊後
1990年から1995年にかけて、収益の多くを輸出で成り立たせていた日本の製造業を震撼させることが起きました。円高不況です。バブル経済が崩壊し、経済の落ち着きが全くない中で、1994年には1ドル100円を突破、1995年に1ドル79円を記録しま
した。経営努力や現場の必死のコストカットにも関わらず、それらと全く関係のないところで円高によって利益が吹き飛んでいきました。自分がいたアルプス電気でも、1円の円高が5億円の利益消失と試算されていました。大手製造業をはじめ、輸出関連企業は人員整理、いわゆるリストラを余儀なくされます。この時期、自分が在籍していた会社も自分もそうですが、先行きが全く見通せなくなりました。人員整理、採用抑制、賃金水準見直し、配置転換、子会社政策と様々な手段を講ずることとなりました。つまり、当時の日本企業の人事部は、後処理的な業務に追われ、前向きな検討や構想を練る時間がほとんどなかったと言っていいと思います。

バブル崩壊-円高不況と続いた日本経済を巡る激震は、その余波を吸収することなく次の激震にさらされます。リーマンショックです。一説ではこのリーマンショックにより、「バブル崩壊-円高不況」を何とか乗り切った企業にも、間接部門に対する大規模なリストラ策が講じられたとあります。これ以降、日本の人事制度・人事システムは、新しい潮流を迎えられなくなります。大規模なリストラ策は、人事部門にもその影響が及びます。人事部門の縮小、実務のアウトソース化が速い速度で進みました。かつての人事部門のアウトソース先と言えば、人材採用が大半でした。が、このころからIT産業の台頭により水平分業が進んでいきました。具体的には、給与計算、退職金計算、社会保険などの実務の大半がアウトソース化されていきました。従業員の「全て」を取り扱うことを旨としていた人事部門は、経済環境の波にもまれ、実務機能を切り離していくことになります。それは同時に、人事制度そのものの維持や制度改定、人事労務や人事企画の専門家を喪失することにもつながります。その結果、第2次産業で用いられていた年功序列制度や、時間給的な賃金体系がシステムとして維持されてしまいました。新しい時代との整合性をとるために導入された目標管理制度は、そもそもの年功序列とは合致しないため、無理やりねじ込まれた格好となってしまいます。そのことにより、日本の人事制度・システムは事実上の機能不全を引き起こすこととなります(もちろん、全ての企業がそうなっているということではありません。制度や目的をちゃんと理解して人事制度改革を成し遂げられた企業もたくさんあります)。

一方で米国をはじめとする他国は、着々とこの新しい産業革命に対する準備を図っていました。

(イ)バブル崩壊2
2000年になると、自分自身も第2次産業から第3次産業(IT)へと身を転じました。と同時に、米国シアトルに会社を設立し、そこのマネジメントに携わりました。日本では2つの経済ショックから立ち直り切らずにいた頃でした。シアトルの経営実務は現地の方にお願いしましたが、人事の運営では大きなカルチャーショックを受けました。

時間給のベースが低い:時間給社員もいましたが、ベースの時給がとても低く設定されていました。が、本人の申告によるレートであり、始終業時間が決まっていないと働けない層として自他ともに理解・就労していました。

社員の大半が年俸制:年俸制と言っても、様々な条件が付いています。会社の業績が悪い場合は減俸ですし、逆に良くなれば増額となります。個人のパフォーマンスによっても当然に上下しますが、重要なのは、増額も減額もある事です。次に、業務内容によって地域の平均年俸がほぼ決まっていて、応募される方も自分はこの職種でこのランクという申告をしてきます。その職種とランクに見合ったパフォーマンスかどうかを、採用時はもちろんですが、6か月ごとに査定と協議が行われます。
当然ですが、年俸正社員に時間労働の概念は有りません。始終業時間も縛りもありません。

査定協議:上司は半年ごとにレビューミーティング(成果協議)を部下と行います。1人当たり、約4~6時間使います。このミーティングで、過去の振り返りとこれからの職務内容・キャリアについて、上司と部下とで徹底した討論が行われます。そしてその結果は全て議事録として記録され、向こう6か月の報酬を決めて相互に合意しサイン(契約)がなされるというものです。

これらを図式化すると、

日本       アメリカ
年俸社員      年功序列的評価   能力・実績評価
時間給社員     能力・実績評価   年功序列的評価

という構造が成り立ちます。
ホワイトカラー中心の年俸社員の生産性の低さは、これだけが原因ではないと思われますが、この人事制度の矛盾も一つの原因となって、日本だけがGDPほぼ横ばいという事態になっているのかもしれません(以下の表参照。1994年と2014年の名目GDP比較。単位は10億USドル)。

西暦     日本    米国    ドイツ   イギリス   中国    韓国
1994    4,815   12,213   2,822    2,404   1,966   764
2014    4,850   17,521   3,036    16,534   1,411

倍率    1.01    1.43    1.38     1.26    8.41   1.85

~以下次号~

執筆者:三浦才幸
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