DIGIT通信journal

DiGiT通信 Vol.32 – 健康経営の言い出しっぺと現状の日本-

2019.06.05

 

第32回  健康経営シリーズ第1回「健康経営の言い出しっぺと現状の日本」

その発祥と経緯
自分のような仕事をしていると、「健康経営」という単語に触れない日はありません。いつのまにこんなに普及したのだろうと思う間もなく、一般名称になってきました。では、その発祥はどんなところにあったのか、改めておさらいしてみました。

■Healthy Company
世界で最初に健康経営を提唱したのは、MITで組織開発の教授だったRichard Beckhardと言われています。彼は、1969年に発表した「Organization development: Strategies and models」という著書の中で、この概念を提唱しました。その提唱の中では、組織開発の定義として、

・計画に基づいて
・組織全体を対象にして(population approach)
・トップマネジメントがリードして
・組織の健全さと有効さを高めるために
・行動科学を応用して、組織プロセスに介入

という概念を定義しています。

その後、Robert H. Rosenという心理学者であり経営学者が1991年に発表した「Healthy Company」という著書の中で、主要米国企業200社の事例を基にストレス克服への実施ノウハウ、組織開発、人的資源開発、人事・福利厚生面従業員の心身のストレスを生み出すマネジメントのあり方にメスを入れました。今を遡ること約50年前から、アメリカでは健康経営を念頭に置いた経営が始まっていたことになります。

■発行後の影響
日本では2015年から経済産業省が主幹となって健康経営を推進しています。多くの知見とエビデンスも集まってきていますが、多くの企業に「健康経営」のイメージを聞いていくと「イメージアップ」「福利厚生」という回答が多く、本来の目的である生産性の向上や経済発展・経営基盤整備といった視点が見られないのが実態です。健康経営が経営の根幹、とは自分も思いませんが、前出のHealthy Companyの副題にはこう書かれています。「Eight strategies to develop people, productivity,and profits.」、つまり、人材、生産性そして利益を上げるための8つの戦略」。

■EXPOを見ての所感
先週開催されていた人事関連のExpoを拝見してきました。世の中働き方改革がバズワードで、伝票1枚削減するシステム導入も「働き方改革」と銘打っていたように思います。大別して、

(1) 社内工数削減
(2) アウトソース活用

の2つが、EXPOの中での働き方改革における訴求ポイントなのかなと感じました。前出のHealthy Companyで提唱されている一つにこんな考え方がありました。

“Work and Family Are Partner for Life”
仕事と家族は人生のパートナー

そしてその取り組みは、健康経営をしている会社を分析することから始まると。

健康経営を改善活動と同一視することは、失われた20年を今後も続けることになりかねないと強く思います。インターネットが普及開始した1994年と2014年のGDPの増減を比較すると、最大の伸びを示したのは中国で18.6倍(0.56→10.4兆ドル)、ついで韓国3.1倍(0.46→1.4兆ドル)、英国2.6倍(1.14→2.95兆ドル)、米国2.4倍(7.3→17.4兆ドル)です。では日本は…なんと4%減で4.8→4.6兆ドルです。先進国の中で日本だけが一人負け状態という実態です(出典:世界経済のネタ帳ウェブサイト)。

そんな中で健康経営にいち早く取り組んで高収益を実現している会社の事例を次回ご紹介します。

執筆者:三浦才幸

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